ご質問の3点についてお答えします。
1. VSRAD 1.38(アルツハイマー型認知症に特徴的な萎縮が軽微あり)について
VSRAD(Voxel-based Specific Regional Analysis System for Alzheimer’s Disease)は、MRI画像から海馬傍回の萎縮を判定し、アルツハイマー型認知症(AD)の可能性を評価する検査です。z Score値で以下の4段階に評価します。
0~1:海馬傍回の萎縮がほとんど見られない
1~2:海馬傍回の萎縮がやや見られる
2~3:海馬傍回の萎縮がやや強く見られる
3~: 海馬傍回の萎縮が強くみられる
ただし、VSRAD単独でアルツハイマー型認知症と診断することはできません。あくまで参考値であり、年齢や個人差も影響するため、神経症状と照らし合わせて判定することが重要です。
最近の物忘れが気になる場合、早めに神経内科を受診し、認知機能検査(長谷川式簡易知能評価スケールHDS-RやMMSEなど)を受けるのが良いでしょう。
2. VSRADの精度・信頼性について
VSRADはアルツハイマー型認知症に特化したMRI解析法ですが、100%の精度があるわけではありません。
レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など他のタイプの認知症では萎縮が異なる部位に生じるため、VSRADでは評価できません。
さらに、加齢に伴う自然な萎縮とアルツハイマー型認知症の萎縮を完全に区別することは不可能なため、VSRADだけで確定診断することはできません。
3. 軽微な大脳白質病変と頚動脈プラークの対策について
(1) 軽微な大脳白質病変について(B判定)
大脳白質病変は加齢や動脈硬化、高血圧が主な原因です。
軽微なものであれば、すぐに問題になることは少ないですが、脳梗塞や認知機能低下のリスク因子であるため、進行を防ぐことが重要です。
対策は以下の通りです。
①血圧管理
②生活習慣の改善(適度な運動・食事管理)
(2) 右頚動脈分岐部プラーク(C判定)について
頚動脈プラーク(頸動脈エコーで判定する総頚動脈が内頚動脈と外頚動脈に分岐する部位のプラーク)は、動脈硬化のサインであり、脳梗塞のリスク因子です。
C判定は「注意が必要」なレベルです。
対策は以下の通りです。
①食生活の改善(塩分・脂質を控え、野菜・魚中心の食事)を含めた動脈硬化を進行させないための生活習慣改善
②適度な運動(ウォーキングなどの有酸素運動)
③禁煙・節酒
④コレステロール・血圧管理
LDLコレステロールが高い場合は、スタチン系薬(リピトール、クレストールなど)が有効とされています。
以上、ご参考になれば幸いです。
ご質問の3点についてお答えします。
1. VSRAD 1.38(アルツハイマー型認知症に特徴的な萎縮が軽微あり)について
VSRAD(Voxel-based Specific Regional Analysis System for Alzheimer’s Disease)は、MRI画像から海馬傍回の萎縮を判定し、アルツハイマー型認知症(AD)の可能性を評価する検査です。z Score値で以下の4段階に評価します。
0~1:海馬傍回の萎縮がほとんど見られない
1~2:海馬傍回の萎縮がやや見られる
2~3:海馬傍回の萎縮がやや強く見られる
3~: 海馬傍回の萎縮が強くみられる
ただし、VSRAD単独でアルツハイマー型認知症と診断することはできません。あくまで参考値であり、年齢や個人差も影響するため、神経症状と照らし合わせて判定することが重要です。
最近の物忘れが気になる場合、早めに神経内科を受診し、認知機能検査(長谷川式簡易知能評価スケールHDS-RやMMSEなど)を受けるのが良いでしょう。
2. VSRADの精度・信頼性について
VSRADはアルツハイマー型認知症に特化したMRI解析法ですが、100%の精度があるわけではありません。
レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など他のタイプの認知症では萎縮が異なる部位に生じるため、VSRADでは評価できません。
さらに、加齢に伴う自然な萎縮とアルツハイマー型認知症の萎縮を完全に区別することは不可能なため、VSRADだけで確定診断することはできません。
3. 軽微な大脳白質病変と頚動脈プラークの対策について
(1) 軽微な大脳白質病変について(B判定)
大脳白質病変は加齢や動脈硬化、高血圧が主な原因です。
軽微なものであれば、すぐに問題になることは少ないですが、脳梗塞や認知機能低下のリスク因子であるため、進行を防ぐことが重要です。
対策は以下の通りです。
①血圧管理
②生活習慣の改善(適度な運動・食事管理)
(2) 右頚動脈分岐部プラーク(C判定)について
頚動脈プラーク(頸動脈エコーで判定する総頚動脈が内頚動脈と外頚動脈に分岐する部位のプラーク)は、動脈硬化のサインであり、脳梗塞のリスク因子です。
C判定は「注意が必要」なレベルです。
対策は以下の通りです。
①食生活の改善(塩分・脂質を控え、野菜・魚中心の食事)を含めた動脈硬化を進行させないための生活習慣改善
②適度な運動(ウォーキングなどの有酸素運動)
③禁煙・節酒
④コレステロール・血圧管理
LDLコレステロールが高い場合は、スタチン系薬(リピトール、クレストールなど)が有効とされています。
以上、ご参考になれば幸いです。